PMBOK®ガイド 第7版への変更について


PMBOK®ガイド 第7版変更に関する最新情報

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米国PMI(プロジェクトマネジメント協会)本部より、PMBOK®ガイド第7版への変更に関する発表が出ています。

JPSビジネスカレッジでは、PMBOK®ガイド第7版に関する最新情報を、日本語で分かりやすくご案内いたしております。

 

本ページでは、米国PMIによるPMBOK®ガイド第7版に関する最新情報および、海外や国内におけるプロジェクトマネジメント関連組織や団体により発表されている情報に基づいて、PMBOK®ガイド第7版変更に関する最新情報をお伝えいたします。

 

<ご注意>

随時、最新情報をお伝えすることを心がけておりますが、米国PMI本部より最終的に確定・発表される「PMBOK®ガイド第7版」と内容や表現などが異なる場合がございますため、あらかじめご了承くださいますよう、お願い申し上げます。

PMBOK®ガイドとは?


PMBOK®ガイドとは、Project Management Body of Knowledgeの略で、「プロジェクトマネジメントの知識体系ガイド」の略称です。米国PMI本部が発行するPMBOK®ガイドは、プロジェクトマネジメントの世界標準として浸透しており、下記の2つの役割を持っています。

  1. PMBOK®ガイドとは、国際的に標準とされているプロジェクトマネジメントの知識体系(ガイド、手法、方法論、ベストプラクティス)がまとめられており、建設や製造、ソフトウェア開発などに限らず、幅広いプロジェクトに適用できるプロジェクトマネジメントの基盤を提供するガイドです。すべてのプロのプロジェクトマネージャーが知っておくべき知識の中核となるものがまとめられています。

  2. PMBOKガイドとは、プロジェクトマネジメントの専門用語とプロジェクトマネジメントのための標準を提供するためのガイドラインでもあります。ISOとANSI(アメリカ合衆国における工業規格の標準化を行う機関でJIS規格に近い位置づけとされています)の標準化団体の指定に基づいています。

PMBOK®ガイドは何故変更されるのか?


これまでのPMBOK®ガイドは、ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの手法が中心でした。しかし、技術のスピードが速くなったことで、競争はかつてないほど厳しくなっています。製品のライフサイクルも短くなり、新たな価値をこれまでよりも早いサイクルで生み出していくことが、企業の持続的成長につながることは明らかです。

 

そして、従来のプロジェクト管理手法では、急速に変化する要件をプロジェクトに組み込むことが難しいため、2000年代にアジャイル型プロジェクト管理の手法が登場しました。これらのアジャイル型のフレームワークは、特にITやソフトウェア業界の多くの組織で採用されるようになりました。

 

PMP®は、世界で100万人近い有資格者がいる、世界で最も評価の高いプロジェクトマネジメントの認定資格であり、PMBOK®ガイドは、そのPMP®認定試験のベースになります。

したがって、プロジェクトマネジメントのトレンドや急速に変化する市場環境、技術の向上などのさまざまな要素、柔軟性を反映するためにも、PMBOK®ガイドも定期的に改版を重ねています。

PMBOK®ガイド 第7版が発行されるタイミングはいつ?


米国PMI本部のホームページによりますとPMBOK®ガイド 第7版は2020年の第4四半期(10月~12月)にリリースされる予定です。しかし、2020年1月2日からの第6版の試験変更などPMIにとっては各種イベントが重なっていることや、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大における影響等により、PMBOK®ガイド 第7版のリリースは2021年以降なることも予想されます、

PMBOK®ガイド 第7版への変更のポイント


PMBOK®ガイド 第7版では、従来のプロジェクトマネジメントに関連した予測的アプローチに加え、価値提供に対するあらゆるアプローチをより包括的に取り入れるため、”原理・原則”(プロジェクト・マネジメント・プリンシプル)に基づいた構成に変わります。

 

新しい技術や競合他社による混乱、私たち人間にはどうしようもない自然災害、あるいはCOVID-19のような健康の危機など、どんなことも起こりうる時代です。

 

PMBOK®ガイド 第7版は、このような様々な変化に対応し、先を見越した、革新的かつ機敏な対応ができるような柔軟性を与えることを目的とし、プロジェクトに携わる人々が、予測的アプローチ、アジャイルアプローチ、適応的アプローチ、ハイブリッドアプローチなど、各プロジェクトに適したアプローチをより柔軟に選択できるようになります。

 

PMBOK®ガイド 第6版」から「PMBOK®ガイド 第7版」への変更にあたっては、大幅な変更となる見込みです。

以下に変更のポイントを記載していますので、ご確認ください。

 

  • ポイント1:
    PMBOK®ガイド 第7版では、これまでのような”プロセス重視”ではなく、”原理・原則(プロジェクト・マネジメント・プリンシプル)”に基づいて再構成されます。

  • ポイント2:
    PMBOK®ガイド 第7版の内容は、ITTO(インプット・ツールと技法・アウトプット)の記述がなくなり、第6版に比べて大幅にコンパクトになります(※1)

  • ポイント3:
    PMBOK®ガイド 第7版では、”成果物”ではなく、”価値(価値提供)”に焦点が当てられます。

  • ポイント4:
    PMBOK®ガイド 第7版では、”10の知識エリア”が、”8つのパフォーマンスドメイン”に変わります。

  • ポイント5:
    PMBOK®ガイド 第7版では、”5つのプロセス群”が、”プロジェクトの提供における12の原則”に変わります。

※1 PMBOK®ガイド第6版のITTOは、プロジェクトマネジメントの方法論(How To)に関しての記述になりますが、完全になくなるということではなく、今後は「デジタルコンテンツプラットフォーム」にて引き続き提供される予定です。

デジタルコンテンツプラットフォームにつきましては、米国PMI本部より詳細情報が発表され次第、随時本ページでご案内させていただきます。

 

<注意点>

PMBOK®ガイド 第7版の変更は、プロセスベースのアプローチがもはや関連性がなく、有用でないことを意味するものではありません。多くの組織やプロジェクト関係者は、従来のプロジェクト管理手法で成果物を提供しており、従来のアプローチは引き続き、PMBOK®ガイド 第7版においても関連性を持つことになります。

プロジェクトでは成果物を提供・納品し、これらの成果物は組織とその利害関係者に価値をもたらすことから、PMBOK®ガイド 第7版では、より価値(プロジェクトによってもたらされる価値)に重きを置いた内容になる、ということです。

PMBOK®ガイド第6版 PMBOK®ガイド第7版(予測:2020年9月現在)

●プロジェクト・マネジメント知識体系

(10の知識エリア)

  • はじめに
  • プロジェクトの運営環境
  • プロジェクトマネジャーの役割
  • 10の知識エリア
    ・プロジェクト統合マネジメント
    ・プロジェクト・スコープ・マネジメント
    ・プロジェクト・スケジュール・マネジメント
    ・プロジェクト・コスト・マネジメント
    ・プロジェクト品質マネジメント
    ・プロジェクト資源マネジメント
    ・プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
    ・プロジェクト・リスク・マネジメント
    ・プロジェクト調達マネジメント
    ・プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント

●プロジェクト・マネジメント知識体系

(8つのパフォーマンスドメイン)

  • テーラリング
  • モデル、手法、成果物

  • 8つのプロジェクト・パフォーマンスドメイン
    ・ステークホルダー
    ・チーム
    ・開発アプローチとライフサイクル
    ・計画
    ・プロジェクト作業
    ・デリバリー(納品)
    ・測定
    ・不確実性

 

●プロジェクト・マネジメント標準

(5つのプロセス群)

 

  • 立ち上げ
  • 計画
  • 実行
  • 監視・コントロール
  • 終結

 

●プロジェクト・マネジメント標準

(12の原則)

  • はじめに
  • 価値提供システム

  • プロジェクトマネジメントの原則
    ・スチュワードシップ(受託責任者の精神)
    ・チーム
    ・ステークホルダー
    ・バリュー(価値)
    ・システム思考
    ・リーダーシップ
    ・テーラリング
    ・品質
    ・複雑性
    ・リスク
    ・順応性と柔軟性
    ・チェンジ・マネジメント(変更)

 

●アペンディクス:用語集・索引

●アペンディクス:用語集・索引

プロジェクトの価値提供における”12の原則”(プロジェクト・マネジメント・プリンシプル)について

PMBOK®ガイド 第7版のプロジェクト・マネジメント標準となる「12の原則」は、プロジェクトの開発アプローチにかかわらず、プロジェクトマネジメントの実践において一般的に受け入れられている行動と、それを最もよく表している一連の声明(基本的な真理、規範、または価値)を中心に構築されています。そして、これら「12の原則」は、プロジェクトチームが、原則の意図に沿ってプロジェクトを運営していくための幅広い指針となります。

 

PMBOK®ガイド 第7版のプロジェクト・マネジメント標準となる「12の原則」について、その概念を以下にご紹介いたします。

 

※最終的に米国PMI本部にて確定される表現や内容と異なる場合がございますので、あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます。

8つの”パフォーマンス・ドメイン”について

PMBOK®ガイド 第7版は、原理・原則をベースにしており、これまでのような知識領域やITTO(インプット・ツールと技法・アウトプット)ではなく、プロジェクトの成果を効果的に提供するために重要な関連活動のグループとなる、「プロジェクトパフォーマンスドメイン」(実行・遂行領域/能力療育)を中心に構成されます。

 

ドメインには、重要なプロジェクト管理手法が含まれていますが、型通りの「ハウツー(方法論)」とは異なり、各セクションでは、それぞれのドメインがプロジェクトマネジメントにどのように重要であるか、影響するのかが説明される形になります。

 

※最終的に米国PMI本部にて確定される表現や内容と異なる場合がございますので、あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます。



プロジェクト・マネジメント標準となる「12の原則」とは

  1. スチュワードシップ(Stewardship):
    プロジェクトを託された責任者としての精神
    勤勉で、敬意を払い、思いやりのある受託責任者であること
    企業価値向上や持続的成長のために適切に財産・資産等の託されたものを管理すること

  2. チーム(Team):
    結果に対する責任と尊重の文化を築き、協力的なプロジェクトチームや環境を創ること

  3. ステークホルダー(Stakeholders):
    ステークホルダーの関心やニーズを把握するために、ステークホルダーと効果的、効率的にかかわること

  4. バリュー/価値(Value):
    価値(成果)を重視すること
    価値をビジネスの利益に結びつけていくことの重要性

  5. システム思考(Systems Thinking):
    要素間の相互依存性や相互関連性に着目し、全体像とその動きをとらえること
    全体を俯瞰して、システムの相互用を認識し、それに対応すること
    *システム:相互に影響を及ぼしあう要素や要因要、プロセスの集合体、組織体、構造体、体系などのまとまりのことで、いわゆる”ITシステム”とは意味合いが異なる。

  6. リーダーシップ(Leadership):
    周囲のモチベーションを高めるようリーダーシップの行動を示し、影響を与え、指導し、自ら学ぶこと

  7. テーラリング(Tailoring):
    状況に応じて価値提供のアプローチを調整すること
    プロジェクトの状況や環境に合わせてアプローチを柔軟に調整し、変えていくこと

  8. 品質(Quality):
    プロセスと結果(成果物)に品質を組み込むこと

  9. 複雑性(Complexity):
    知識と経験と学習したことに基づいて複雑さに対処すること
    その複雑さの中でプロジェクトをしっかりと前に進めること

  10. リスク(Risk):
    好機(機会)と脅威のリスクに対処し、リスク対応を最適化すること

  11. 順応性と柔軟性(Adaptability and Resilience):
    適応力と回復力を身につけること

  12. チェンジ・マネジメント/変更(Change Management):
    想定された未来を実現するために変更・変革を可能にすること

| PMBOK®ガイド 第6版の10の知識エリアについて


PMBOK®ガイド 第7版では、10の知識エリアが8つのパフォーマンスドメインに変わりますが、「10の知識エリア(49のプロセス)」については、プロジェクト・マネジメントの要(かなめ)であることに変わりはなく、プロジェクトマネージャーが継続して学習すべき内容として、何かしらの形で残るのではないかと推察されます。これまで第6版で学習・インプットしてきた内容が全く無駄になるということは、現実的ではないと思慮いたします。

| PMBOK®ガイド 第7版 改訂後のPMP®試験に関して


PMBOK®ガイド 第7版改訂後の試験内容への切り替え時期は、現時点では確定しておりませんが、改定前後では試験予約が殺到したり、PMI側の手続きが立て込んだり、多少の混雑・混乱が予想されます。

 

第7版に関するテキストの流通や学習方法は現時点でまだ未確定です。

また、PMP®第6版の試験変更とPMBOK®ガイド第7版への変更のタイミングが重なることから、6版での出題形式変更については、PMBOK®ガイド第7版への変更を踏まえた構成になることも想定されます。

 

これからPMP®を取得予定の皆様は、学習方法が確立されている現行のPMBOK®ガイド6版で、2020年内に受験にチャレンジされることをお勧めいたします。(※)

 

※PMP®試験出題形式の変更について:

PMP®試験の出題形式が20201年1月2日より変更になります。現行の出題形式で受験できるのは2020年12月31日が最終日となりますので、PMP®資格取得は2020年内にチャレンジされることを推奨しております。

 

●PMP®試験の変更についての詳細はこちら

また、JPSビジネスカレッジでは、PMP®資格取得サポートもトータルでご提供しております。

 

サービスご利用開始(学習開始)から最短約3か月(※1)で、合格までの学習・受験申請(※2)などのにより、皆さまのPMP®受験をサポートいたします。

PMP®合格までの学習プラン(※3)のご提案や定期的な学習進捗確認サポート、英語で申請が必要な受験申請レジュメも全て日本プロジェクトソリューションズにて翻訳代行を実施しております。

 

これからPMP®の受験をお考えの方は、ぜひ、JPSビジネスカレッジまでお気軽にご相談ください。

 

 

※1 トータルの学習時間は150時間ほど(1日平均2時間)になります。 

※2 万一の時の監査対応サポートも含みます。

※3 PMP®受験に必要な35時間の公式学習時間も、PDU取得シリーズeラーニングの受験対策セットコースでご提供しております。