プロジェクトとは独自の目標(=独自性)を設定し、期限(=有期性)までに達成させる一連の活動です。しかし、プロジェクトは未来にゴールがあるため未知なことも多く、予測できないことが次々と起こります。そのため、一般的にプロジェクトの成功率は30~50%と言われています。
プロジェクトマネジャーは、不透明な霧の中、この難しい航海に船長としてメンバーを率いていかなければなりません。だからこそ、プロジェクトマネジャーにはその能力を磨くための機会が必要とされていますが、現実にはそういった訓練の機会もないまま、荒波に放り込まれているケースも多くあります。
私たちはプロジェクトマネジャーには身に着けるべきマネジメント要素が5つあると考えており、これらを「5大マネジメント」として以下のイメージのとおり、「プロジェクトマネジャーのペンタゴンモデル」に5つのマネジメント要素を位置付けています。
この5大マネジメントは私たちJPSビジネスカレッジの根幹(コア・コンピタンス)であり、これらのマネジメント要素について、プロジェクトに携わる皆様が現場・実務で実践できるようにサポートするのが、JPSビジネスカレッジのプロジェクトマネジャー育成プログラムです。
この5つの要素はバランスよく身に着けている必要があります。
いくらプロジェクト遂行の「知識と技術」に優れていても、「モチベーション」「リーダーシップ」「チームビルディング」「コミュニケーション」どれか一つでも要素が崩れると、プロジェクトはもちろん、それを包括する事業ニーズや戦略、組織ヴィジョンのバランスも崩れてしまいます。
私たちは、プロジェクトマネジャーに必要な要素を5大マネジメントとして位置づけていますが、同時にこの5つの要素を、以下のように「知識と技術」および「人間的要素(人間力)」の2つに分けて考えており、両方をバランスよく身に着け、実務や実際のプロジェクトで活用していただくことを目的としております。
以下の各項目をクリックすると、プロジェクトマネジャー育成プログラムに紐づく5大マネジメント要素の各説明のトップにジャンプします。
プロジェクトは独自性を持つため、どれだけ準備をしても、計画通りにものごとが進むとは限りません。しかしだからといって、最低限の知識や技術を持たずにプロジェクトマネジメントをすることは航海地図すら持たずに出航するようなものです。ともすると知見がないことで、プロジェクトマネジャー自らがチームに混乱をもたらす恐れもあります。そうならないためには先人が積み上げた知識を学ぶことはとても重要なことです。
プロジェクトマネジメントの全体像を知らないことで、
など様々な弊害が生じます。
茶道や武道など日本の芸道・芸術に「守破離(しゅはり)」という言葉があり、これは師匠から教わったこと(型)を忠実に守り確実に身につけ(=守)、他の師匠や流派の教えについて良いものを取り入れ心技を発展させ(=破・型破り)、一つの流派から離れて独自の新しいものを生み出し確立させる(=離)ことを指していますが、プロジェクトマネジメントにおいてもまずは最低限の知識や型を身に着けることが成功と自らの成長への近道となります。
また、このこと他はの4つの要素にも言えることですが、以下の「学習の熟達モデル」*1で示しているように、守破離の「守」は“知る”ことから始まります。
<学習の熟達モデル>
*1 学習の熟達モデル:アメリカの認知心理学者・認知科学者・計算機科学者であるジョン・R・アンダーソンのACT-R理論(ACT*モデル)をもとにしています。ACT-RはAdaptive Control of Thought-Rational:思考の適応制御-理性)の略で、記憶や言語理解、学習など広範囲にわたる人間の認知活動を扱う、宣言的知識/記憶(事実やエピソードを憶える記憶:昨日の夕飯や言葉の意味など社会的に共有する知識の記憶など)と手続き的知識/記憶(長期記憶の一種で、やり方やルール、体で憶えた記憶:箸の使い方や自転車の乗り方など)の統合的な学習モデルです。
JPSビジネスカレッジでは、PMP受験対策講座(公式35時間)、PM基礎(必要最低限の知識・技術)、アドバンスコース(10の知識エリアに特化)などを幅広くご用意しています。
●PMP®受験対策講座(公式35時間)の詳細はこちら
●PM基礎(必要最低限の知識と技術)の詳細はこちら
プロジェクトでも定常業務でも、プレイヤーからマネジャーに昇格する際、その仕事内容の変化は、転職に近いくらいの大きなものだと言われています。
これは「自らのスキルや行動で成果を挙げる」ことから「人を通して成果を挙げる」ことへと役割が大きく変わるからです。そのため、メンバーのモチベーションやコミットメントは不可欠な要素になるのですが、残念ながら人のモチベーションはいつも高いわけではありません。予期せぬトラブルや、ちょっとした人間関係の行き違いで大きく変化します。
これは多かれ少なかれ誰にでも当てはまることです。だからこそ、マネジャーはメンバーの動機づけにも大きく心を砕く必要があります。
JPSビジネスカレッジでは、マネジャーのメンバーへの動機づけの知見を提供し、職場での実践力を高めることを目的とした研修コンテンツをご提供いたします。
モチベーション 関連プログラム |
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【法人】部下のモチベーション向上研修 |
リーダーシップとは、目標達成に向けてチームが進むように個人とチーム全体に影響を与えようとする行為です。
プロジェクトはその性質上、計画の軌道修正を余儀なくされることがあり、プロジェクトリーダーはその都度、チームに向かう方向性を示し、鼓舞し続ける必要があります。
しかしながら、プロジェクトメンバーは様々な背景を持っており、同じように働きかけても必ずしも同じ反応をするとは限りません。残念ながら、リーダーシップに“これさえやっておけば大丈夫”という正解はないのが現実で、だからこそ、プロジェクトマネジャーは相手の特徴や状況によって関わり方を変えられるよう、リーダーシップの引き出しを幅広く持つことが求められるのです。
プロジェクトマネジメントの標準を策定し資格を認定している米国PMI(Project Management Institute)で実施している調査*1では、プロジェクトが成功しているチーム(80%以上の成功率)とそうでないチーム(60%以下の成功率)とを比べたときに、リーダーシップ開発の優先度において5倍近くの開き(76%:16%)があることが分かっています。
このことから、プロジェクトの成否にはリーダーシップの開発が大きく影響すると考えられています。
*1 PULSE OF THE PROFESSION ®:成功率の上昇 低パフォーマンスによるコスト高を変革する(2017)
JPSビジネスカレッジでは、様々なメンバーや状況に合わせたリーダーシップを発揮できるよう、複数の種類のリーダーシップ開発のメニューを用意しています。
リーダーシップ 関連プログラム |
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【法人】メンバーの可能性を最大限に引き出すコーチング |
【法人】短時間集中型ファシリテーション基礎研修 |
【法人】リーダーシップアセスメント研修 |
【法人】INNER WALLで学ぶ経営思考研修 |
【法人】リーダーシップ・フォー・チームビルディング研修 |
リーダーであるプロジェクトマネジャーとチームメンバーとの関わり合いが効果的なものであったとしても、メンバー同士の関係や成果が上がるチームの仕組みになっていなければ、結果として効率の良いチーム運営はできません。
例えば、
など、チームの成果に大きな影響を与えます。
効率的で良好な環境づくりはメンバー同士の相互理解を促進し、葛藤を処理し、信頼関係を構築するためには避けては通れないテーマです。タックマンモデルによると、チームには5つの成長段階がありますが、成果が上がる「遂行期」へのいち早い移行はプロジェクトマネジャーの技量にかかっていると言えます。
JPSビジネスカレッジでは、効果的なチームを作るために知識だけではなく、体感的な理解を促進するプログラムをご用意しています。
チームビルディング 関連プログラム |
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【法人】人と組織をつくるInsights® Discoveryプログラム |
【法人】プロジェクトマネージャーのための体験的チームビルディング研修 |
コミュニケーションは航海に例えるなら、船員同士のコミュニケーションです。このコミュニケーションが止まってしまうと、現在地や気象状況、潮流、針路など安全に航海するための情報が集まらず、海難事故や最悪の場合には沈没という事態が発生します。同様にコミュニケーションの機能不全は、プロジェクトチームの機能停止を意味します。プロジェクトは体系化されていない、独自性をもつお仕事ですので、一度止まるとその機能を再開させることが極めて難しくなります。
コミュニケーションがうまく取れないチームは
など様々な影響があります。
マネジメントと組織行動学の専門家であるスティーブン・P・ロビンス(2009)は、コミュニケーションが果たす機能を次の4つにまとめています。
これらの機能がうまく働かないと、統一感のない行動、モチベーションの低下、不信感、誤った意思決定などにつながります。また、プロジェクトマネジャーの主な役割の約90%はメンバーやステークホルダーとのコミュニケーションに費やされると言われているように、リーダーであるプロジェクトマネジャーはその仕組みやルールを作り、ツールを駆使し、スキルを向上させ、チームメンバーやステークホルダーなどの関係者とコミュニケーションをとり続ける必要があります。
JPSビジネスカレッジでは、プロジェクトの現場でコミュニケーションが機能するよう、コミュニケーションスキルの啓発や仕組み作りのサポートを行っています。
コミュニケーション 関連プログラム |
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【法人】人と組織をつくるInsights® Discoveryプログラム |
【法人】NLP式人を動かすコミュニケーション研修 |
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